カンボジアと保険

急成長の光と影

カンボジアは2011年以降、続けて経済成長率7%台を維持するなど急激な成長を遂げています。その一方で格差が拡大しているのも実情で、治安の悪化も目立ってきております。特に日本人が被害に遭う事件は後を絶たず、首都プノンペンにて起こった銃による強盗殺人で、日本人男性が亡くなった事件は記憶に新しいです。また、経済が豊かになることでバイク、自動車の所有者が増え、それに伴う交通事故件数も年々増加傾向にあるのが実態です。

◎邦人の犯罪被害状況

カンボジアにおける邦人の犯罪被害状況左記のグラフは、2014年1月1日から10月31日の間に在カンボジア日本体館で把握した邦人の犯罪被害の内訳です。全体で74件で、一番多かったのは、ひったくりで33件、以下順にカード賭博詐欺16件、すり8件、侵入盗7件、強盗4件、置き引き4件、横領2件となっています。

出所:在カンボジア安日本大使館安全情報11月

 
 
◎カンボジアの交通事故状況

カンボジアの交通事故状況左記のグラフより、交通事故およびそれによる死者数が昨今増加傾向にあるのがわかります。なお、日本国内における2014年中の交通事故による死者数は4,113人で、人口当たりの交通事故死者数は、日本では30,856人に1人であるのに対し、カンボジアでは6,844人に1人と、死亡事故発生率は日本の4.51倍に上ります。

出所:在カンボジア安日本大使館安全情報3月

 
 

保険の動向

クメールルージュによる経済活動の廃止は、当然保険業界にもおよびました。その後、クメールルージュ政権が崩壊し、新政府は経済・金融政策に基づき保険分野の再開に取り組みました。1990年には国有会社のCambodia National Insurance Company(CAMINCO)が設立されました。また、2000年以降は、自由市場経済への移行に伴い、民間の保険会社の新規参入が続々となされることになりました。

 
カンボジア 風景◎カンボジア保険の市場
現在カンボジアには損保14社、生保13社の計17社の保険会社があります。2014年の保険料収入は約4600万ドル、2015年は約5500万ドルになると予測されています。世界から見た市場規模としては非常に小さく、まだ業界も未成熟でインフラが整っておりません。保険加入時はもちろんのこと、保険事故発生時における業務の煩雑さは日本の比ではありません。まだまだ課題を抱えている保険業界ですが、経済成長と共に今後も成長が見込まれております。

◎保険の内訳
カンボジアの保険は損保がメインとなっております。うち、火災保険が全体の約30%を占めており、次いで自動車が約17%、障害が15%となっております。尚、火災保険の損害率は50%を超えている年度もあり、日本に比べ高い損害率となっております。

弊社独自調査結果より